寝台電車が一転・・・交直流版 JR西日本419系

 昭和40年代、昼間は座席車、夜は寝台という、効率をできる限り考えてみた電車を出し、当時新大阪までだった新幹線に接続するように大阪から九州方面、エドは上野から東北方面へと運転した、西は581系、東は583系(基本的に大きな違いは、交流区間の周波数の対応レベル、前者は60ヘルツのみ、後者は50/60ヘルツどっちもOK)が出て、583系は後に西のエリアにも出て来ました。

 さて、新幹線が博多まで伸びちゃった昭和50年は1975年っ こうなるとどっちでもなんとかなるという感じの作りだった寝台電車は、昼間使うと、ボックスシートで特急ねぇ・・・というイスの感触のマイナス面。夜行はそんなに本数多くなくなってきているトコへ、客車は24系25形という2段がおやくそくになってきている状況の中、この電車の3段寝台を2段にしちゃったらB寝台がA寝台になっちまうからダメ(笑)

 で、使えるトコがほとんどなくなって来ちゃったという問題が発生したのでありました。

 で、ローカルな電化区間で、電車化したいんだけど、新車買う金はこの頃の国鉄ではあまり考えられなかったわけで・・・ 余ったこの辺をコテコテにいぢってとりあえず使おうというプランができたのが、715系でありこの419系でありました。

 715系は、まず九州で改造され、長崎の方を走ったり鹿児島線を走ったりしておりました。同じようなパターンで東北線にも入って客車列車から交代してしばらく走っておりました。

 いずれにしても、トシはトシ、さらに特急仕様からの改良と言うこと、冷房が屋根にガンガン載せられなかった関係上車内に冷房ユニットが邪魔をしたりしてて車内を広くしにくかったこととか、いろんなマイナス面のあり、九州は811系だの813系だのと新しいのが出て、東北では701系という、東北版走ルンですを出してきたことであえなくお星様になっております。

 所がどっこい・・・あまり改造時期は変わらなかったはずのこの電車、交流専用のシリーズとの決定的差異として、九州も東北も4両のセットで改造したのが、これだけ3両でやったこと、型番の通り、直流区間を運転する都合上、交直切換はキッチリ活かしてること。あとはそんなに他のトコと違わないと思いますが、先頭車のタマ数の都合上、両方とも切り妻のカオの電車もあるようです。

 初期は小豆色に白いラインだったのが、今はクリームに水色のライン・・・このクリーム色がなんともいえず「食パンマン」っぽくてなかなかステキな電車であります。

 すいてる時間に乗っかっていくと、この、巨大ボックスシートはかなりイケております。1ボックス独占しようモンなら、ほぼ天国ですが、これ、混雑時はキツそうですねぇ・・・ドアが2カ所はよしとして、折れ戸だから狭いし、中に入る前に巨大な冷房スペースが車内にはいることを阻む(爆)

 そんなことをチェックすると、よく、この地でこんだけ長持ちしてるよなぁ? と思います。ドンガラ取り替えて走ってる413系や、せめて475系くらいツカイモンになれば楽なんでしょうがヽ( ´ー)ノ

 てなわけで、昨今、北陸線が米原から敦賀までACだったのをDCにして、大阪から新快速が攻めてくるようになってます。その流れもあり、ローカルなトコは新型の521系なんてのも出て来てまして、そろそろ一部に廃車も出始めてるようですね・・・

 車齢から考えて、もう35〜40年もの・・・JRという巨大組織の中では長生きしすぎと言えるマシンでもあります。最後の活躍というにはまだ根拠に欠けますが、見守ってやっていきたいですd(^-^)ねっ!

(H19.12.27)