マニアックゆえに比較的短命に終わったでんしゃ 名鉄8800系

 名古屋鉄道といえばパノラマカーとドケヨホーン(笑) 名鉄名古屋(新名古屋→)駅に入ってくるときにならすメロディーホーンはやっぱり中京圏では知らぬ者少なし(いないとはいえねぇもんねぇ)というなかなかシブいもんであります。

 さて、おもいっきり好評を博していた7000系シリーズのパノラマカーでしたが、そろそろ国鉄が117系をひっさげて東海ライナーなんて快速を走らせて名鉄から旅客をかっさらおうという策に出てた頃だと思います。

 そんな時期の昭和59年(1984年)に7000系のパーツなんかを使って出て来たのがこの8800系になります。

 どちらかというと一般の特急というよりは団体仕様ってのがメインになる造りで、セミコンパートメントやサロンルームなどもあったそうです。

 でもって、一番のポイントが、それまで2階にあった運転室を下にもっていき、お客さんを上に上がっていただくようにしたという前展望レイアウト!

 これ、とんだコロンブスの卵だったよなぁって、現物を見てみんな思っただろうなぁ・・・

 実際、運転台を2階にするためには、運チャンの出入りはものすごくてーへんなんです。 オダキューその他は客室からハシゴなどを使って2階に上がるようになっており、入るときはよしとして、出るときは気を付けないとお客さんやっつけちゃわない? なんて思うようなレイアウトですし、名鉄の電車自体も、外からハシゴを伝って上がらなくちゃならないワケでして・・・ それの改善策はないか? って考えたら、この方式はベストだよな!って思います。

 さらに心配ってのが、あまり考えるべきじゃないのですが、人身事故などが発生したとき、7000系タイプのレイアウトだと、モロに旅客が見えるトコでの飛び込みシーン・・・運チャンは高見の見物になるからまだいいかも知れませんが、事故に関しての覚悟が全くできていないカタギのヒトにホラー映画ナミのもんを披露しなくちゃならないのはマズくねぇかな? ってのは気になっておりました。

 このレイアウトならねぇ♪ おおむね大丈夫という見方ができます。

 たしかに運転席の天井は低くなりますが、運転台へのアクセスはものすごくいいですし、お客さんは展望席っても、本当に高いトコだから展望性はものごっつよくなりますしねぇヽ(^。^)丿

 ということで、このあとの1000系シリーズも比較的同じようなレイアウトで出て来ております。

 団体メインってスタイルで作ったとはいえ、3両×4もありまして、それでも、コンパートメントがメインってことで一般の特急には入れにくい・・・ということで、中間車はフツウの座席にして対応したそうで、比較的混み合わなさそうな特急に入れてたそうです。

 ところが、機器がねぇ・・・7000系のお古ってことで、120キロ運転には対応できないこと、支線系の特急に1600系ってのが出てること、空港アクセス系に2000系シリーズが出ちゃったことなどで、非常に旗色悪くなり、ついに平成17年にゲームセットとなりまして、すべてお星様になりました。

 ある意味、「新」パノラマカーの礎になった車両・・・カオがウルトラセブンみたいだけど、どっかローカルな私鉄で使えなかったのかなぁ? なんて少し残念に思うのでありました。

 車体がまだ20年オチってことで、結構イケるとおもったんですけどねぇ(´_`)シオシオ

(H17.9.1)