名鉄といえばこの電車でしょっ 名古屋鉄道7000系

 まずもって、この電車がデビューしたのが昭和36年(1961年)である・・・というのが信じられるヒトがどのくらいいるのだろうか? そのくらいには近未来な電車だったんじゃないかなぁって思います。

 此の写真を小学生くらいにみせると、かっこいい電車ね! ってフツウにほめてくれるような電車ってのが一般的な解釈でOKだと思っております。

 さて、名古屋を中心に、愛知エリアをくまなくカバーしている名古屋鉄道でしたが、あの地区は、ライバルというのがすぐワキを通っている国有鉄道ではなく、なんと自動車! そりゃそうですね・・・沿線の豊田市あたりは、天下のト○タ自動車のお膝元、でもって、結構交通インフラも整備されている事もあり、汽車より車の方が便利かもしれないってのが世の流れってのは当然のことかとおもいます。

 ということで、名鉄も心得てるもんで、昭和34年には一般車(運賃だけで乗れちゃう)としては日本初の冷房車の5500系を出し、さらに、イタリア セッテベロという前面展望アリの電車を見てから、あれを日本でもやりたい!というロマンをもって開発したというのがこの電車だったりしたようです。

 モノの本を見たりすると、この形になるまで、相当の紆余曲折があったようで、最初は運チャンもフツウに乗務員室扉から乗り込んで上に上がれるようになってた様ですが、設計上それもキツい・・・ で、あれこれ悩んでできたデザインってのがこれで、かなり直線的なモノになりました。運チャンはハシゴみたいなものを上って運転室に入るようになっております。

 カラーリングも、これだけピッと決まると派手にしたくなるのがフツウのヒトってもんですが、デザイナー入るとその辺はよく見てますよね♪ コテコテやっちゃだめっ! ってことでスカーレット一色のシンプルなカラーリングでデビューしました。

 もちろん、前展望アリの電車は、日本ではこの電車が発祥になります。これが通常運賃だけで乗れちゃうってんだからみんなぶったまげただろうなぁって思います。

 で、事故などがあってもある程度は大丈夫なように、尾灯のワキの白いヤツは、光り物ではなくバンパーになっております。また、写真は後追いってことで尾灯になってますが、前位置の場合はそこがライトになります。

 ってことで、暗いトコで7000シリーズが来ると4灯のライトがすげーキョーレツだったりします(苦笑)

 好評なこの電車、結局昭和50年(1975年)まで作ったそうなんですが、特急料金を取る特急ってのがあったり、国鉄が名鉄に勝負を挑むために中京ライナーってのを出してきたとき、対抗として内装を直したりとか手が入ったりもしたようです。

 さすがにトシってこともあり、古いシリーズから廃車が始まってますが、なくなるまでにはもうしばらくかかるのかな? なんて思っております。

 それにしても、前展望が初で、メロディーホーン・・・というか「ドケヨホーン」もこの電車が名鉄では初のはずですし・・・ なかなか楽しい電車ですが、最高速110キロでの運転なら、今でも全然OKというなかなかニクい電車であります。

(H17.9.1)